
ALL‑ON‑4 ZYGOMA LIVE OPE SEMINAR 2025 HYBRID COURSE 開催報告
2025年6月28日(土)・29日(日)の2日間にわたり、「ALL‑ON‑4 ZYGOMA LIVE OPE SEMINAR 2025 HYBRID COURSE」を開催いたしました。
「ハイブリッド」とは、通常のオールオン4では対応が難しい重度骨吸収症例や、解剖学的に複雑なケースに対して、ザイゴマインプラント、トランスサイナス、テリゴイドといった特殊な術式を組み合わせて行う治療法を指します。
本セミナーは、ザイゴマインプラントのライブオペ、講義、ハンズオン実習を組み合わせた、実践的なプログラムとして構成し、難症例への対応力を高めることを目的としました。

今回も全国各地からご参加いただき、1月のセミナーに引き続きお越しくださった先生もおり、大変ありがたく感じております。

1日目のライブオペでは、ザイゴマインプラントを用いた重度骨吸収症例に対する手術が実施されました。

手術室内に入れる見学人数には限りがあるため、先生方には1日目と2日目で分かれてご見学いただきました。手術室に入られない先生方には、待合室のスクリーンにて手術映像をご覧いただき、リアルタイムでご参加いただきました。


非常に難易度の高い症例でしたが、事前の計画通りに手術を終えることができ、関係者一同ほっと胸を撫で下ろしました。手術後には、執刀医の越前谷先生と補綴医の村守先生より、手術のポイントや補綴設計について詳しい解説が行われ、参加された先生方も熱心に耳を傾けていらっしゃいました。

ランチタイムには、オールオン4のプロビジョナル(仮歯)の制作工程(補綴作業)をご見学いただき、実際の技工過程に興味を持たれる先生も多くいらっしゃいました。また、参加者同士で意見を交換する場面も多く見られ、和やかな雰囲気の中で交流を深めることができました。
午後の講義では、特別講師として、ORC安藤歯科インプラントクリニック/ZAGA CENTER TOKYO 理事長の安藤琢真先生と、北海道医療大学 名誉教授の越智守生先生をお招きし、それぞれのご専門の立場から貴重なお話を頂戴しました。

安藤琢真先生より、ザイゴマインプラント治療におけるリスク管理と合併症対策についてご講話いただきました。実際に発生したトラブル事例や、リスクを回避するための具体的な考え方をご紹介いただき、安全性を高めるための多くの学びを得ることができました。

越智守生教授からは、オペ技術に留まらず、医院全体での感染対策体制の重要性についてご講話いただきました。ザイゴマインプラント治療のように長時間にわたる外科処置では、術者だけでなく、スタッフを含めた院内全体での衛生管理と安全対策が求められることを、改めて認識する貴重な機会となりました。

1日目の最後は、GDHインプラントオフィス札幌の越前谷院長より、ザイゴマインプラントの安全な手技に加え、トランスサイナスやテリゴイドを含めた術式選択の考え方についてご解説いただきました。
特に「リスクを最小限に抑えるためのザイゴマインプラントの手技」に関しては、参加された先生方からも非常に高い評価をいただきました。


2日目もザイゴマインプラントを用いた別症例のライブオペが実施され、前日の講義で紹介したアプローチ方法を実際に適用する場面も見られました。講義と臨床がつながる内容となり、実践的な対応力を養う貴重な機会となりました。

午後からは、会場を移動し、ハンズオン実習を行いました。
実習では、多大なご協力をいただいたノーベルバイオケア社のインプラントについて、実際の臨床現場での使い勝手や操作感を、臨床的な立場からご紹介させていただきました。


実習は越前谷院長の解説とデモンストレーションからスタートし、ドリリングからインプラント埋入までの一連のトレーニングを行いました。

越前谷院長からのフィードバックを受けながら、先生方が熱心に質問をされたり、積極的に意見交換をされている姿がとても印象的でした。

セミナーの最後には、受講された皆様にサーティフィケイト(修了証)を授与いたしました。
皆様の真剣な姿勢と熱意あるご参加に、改めて心より敬意を表します。

遠方から足を運んでくださった先生方、お忙しい中ご参加いただきました皆様、2日間にわたるセミナーに最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
今回のセミナーが、皆様の臨床に少しでもお役に立てれば幸いです。
また、皆様の熱心な姿勢と積極的なご質問により、私たちも多くの学びを得ることができました。改めまして、心より感謝申し上げます。